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悲願の連覇は悲劇となるのか

駒苫の優勝した瞬間以来、blogの更新が止まってしまっていましたが・・・

まるで、私の心境そのまま、って感じです。

私の中では、いまだに信じられないのです。

連覇を成し遂げたあの喜びが、今でも熱くよみがえってくるというのに、テレビではもっぱら「暴力問題」のことばかり。高野連にも、今後どうなるのかという問い合わせの電話が絶えないのだとか。

6割が、「実際に優勝した選手に非はないのだから、優勝取り消しのようなことはしないでほしい」という駒苫寄りの意見で。

4割は、「明徳義塾の例もあるのだから、厳しい処分を」という意見だそうですよ。

私は・・・

正直に言うと、そりゃ北海道人ですから、優勝取り消しだけは勘弁して、というのが本音です。だってあの選手たち、がんばったでしょ? 冬のハンデを乗り越えて、今まで50年以上も実現しなかった「夏の連覇」を成し遂げた。これは、事実なんですから。あの優勝旗を手にするまでに、どれだけの苦しみがあったか、それが理解できるのは駒苫ナインと香田監督だけなのでしょう。

そう。所詮は我々は外野なんですよ。

ただし誤解しないでいただきたい。

私はね、決して「暴力」があってよいと言ってるわけじゃないんです。

私の話になりますが、以前「音楽は世界だ!」というタイトルで書いたとおり、吹奏楽部に所属していました。その部の顧問にN先生という方がいて、北海道内の吹奏楽界でははっきりいって有名人でした。

このN先生、指導がものすごく厳しい方なんです。合奏途中で生徒がうまく演奏できないと、手近にあるものを投げたりするんです。雨漏り対策で置いていたバケツが飛ぶことはしょっちゅう。指揮棒が投げつけられるとか、譜面台を蹴られるとか、そんなことは日常茶飯事。

だから当然、怒鳴るし、殴る。女の子にもグーで。げんこつですけど、男の子にはもっと厳しかった。

ただし、N先生の指導を受けたこの吹奏楽部は、全道大会で優勝するまでになりました。

それが、私の入部する前年のこと。私が入部するのと入れ替わるようにしてN先生は転勤され、赴任先の吹奏楽部でも指揮棒を振って、その部を全国大会まで連れて行ったのです。

その先生がどれほど厳しかったのかは、私は先輩から聞きました。どの先輩も口をそろえて、「とにかく怖かったし、殴られた」と言います。

でも・・・そのN先生のことを嫌いだという先輩は、いなかったんです。ただの一人も。

むしろその先生を懐かしみ、また一緒に演奏がしたい、と言うのです。

TVでは、駒苫の暴力問題について、「生徒と親と部長の言い分が違う」と言って、実際は何発殴られたのかということを究明しているようですが・・・

それって、問題の本質なんですか?

共通しているのは「暴力があった」ことであり、それこそが真の問題なんじゃないのでしょうか? 正確な回数なんて、タイムマシンに乗ってその当時にさかのぼりでもしない限り判明しないでしょ。

私はすごく思うんです。部長はどんな気持ちで部員を殴ったのかと

N先生がどんなに物を投げようとグーで殴ろうと生徒に慕われているのは、N先生には常に音楽に対する情熱と、生徒に対する愛情があるからだと思うんです。N先生が単なる腹立たしさだけで手をあげていたら、生徒の方でもこんなにもN先生を慕いはしなかったでしょう。

ちょうど北海道のニュースで、中学校の先生が生徒を殴って鼓膜を破った、というのがあったんですが、要は生徒が言うことを聞かなかったから腹を立てて殴った、ってことみたいです。

あのね。

ヒトって、わかるんですよね。相手が怒っているときに、

「自分のことを思って怒っているのか、ただ腹立たしくて怒っているのか」

ということが。

この部長がもし、相手の部員のことを思って殴っていたなら、親の言うような40回近い回数にはならないと思うんですよね。だって、人を怒る(叱る)っていうのはものすごくエネルギーがいるし、自分に対してもダメージがあるから。指導する立場にある人というのは、指導している相手が思うように成長しないとまず自分の方に原因があるんじゃないかと思うものです。「自分の指導が悪いから、そうなるんじゃないか」と。

そういう思いが少しでも心の中にあったなら、生徒をそんな何回も殴れないと思うんです。

それが逆に、「自分がこんなに教えてやってるのに、どうしてお前はうまくならないんだ」みたいな発想で怒ってると、腹立たしいし、イライラするから何回でも殴ってしまう。腹いせみたいに。

その結果どうなるかと言えば、殴られた方に芽生えるのは反抗心だし不満でしかないわけで、殴られた回数だって記憶の中で増えかねない。

はっきり言ってこの27歳の野球部長は、後者だったんじゃないかと思います。

問題が発覚したあとの弁明を聞いている限りでは、誠実さというか生徒に対する愛情みたいなものがない。これなら、間違った選択をしてはいたけど、明徳義塾の監督のほうが、部員に対する愛情があったのかもしれない。

今頃、駒苫ナインはどんな気持ちでいるのか・・・それがすごく心配です。夏の甲子園を連覇する、という大偉業を達成した後で、悪夢のようなどん底に突き落とされて・・・ナインにどんな非があったのでしょうか? 責められるべきはいったい誰なんでしょうか? あの林くんや松橋くんの笑顔を思い出すと涙が出ます。彼らがこの先、笑顔でまた野球をしようという気持ちになれるように(高校を卒業した後でも)、今はただ祈るばかりです。

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